有料会員限定

切り離された路線の「その後」 ローカル線が直面した国鉄改革

✎ 1〜 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 最新
拡大
縮小
「転換」30周年を迎える若桜線。上下分離方式を導入して経営改善を図ったが先行きは厳しい

特集「鉄道最前線 2017」の他の記事を読む

少子高齢化や道路整備の進展などにより、地方のJRローカル線が廃線の危機に瀕している。

ただ、JRローカル線の存廃問題は、今に始まったことではない。

1980年、経営が極度に悪化した国鉄の再建を図るために日本国有鉄道経営再建促進特別措置法(国鉄再建法)が制定され、同法に基づき国鉄ローカル線の大規模な整理が行われている。まず、77~79年度の3年間を「基準期間」とし、この期間中の平均通過人員(輸送密度)が1日4000人未満の路線を原則として「特定地方交通線」に指定。各線ごとに対策協議会を設置し、鉄道を廃止してバスに転換するか、あるいは地元出資の第三セクターなどが鉄道を引き継ぐかの二者択一を沿線自治体に迫った。

日本鉄道建設公団が各地で建設中だった国鉄新線も、輸送密度が4000人未満と想定された路線は工事を原則凍結。第三セクターなどが完成後の経営を引き受ける場合に限り、工事を再開するものとした。

雪中の山間地を進む3両編成の通学列車

こうして81年の第1次、84年の第2次、86~87年の第3次に分け、83線の計3157.2kmが特定地方交通線に指定された。83年には、白糠線(北海道)のバス転換を皮切りに各路線の整理が始動。90年までに38線1310.7kmが第三セクターなどに引き継がれ、残り45線1864.5kmはバスに変わった。このほか、国鉄新線の工事線のうち15線508.1kmも、2002年までに第三セクター鉄道として開業している。

関連記事
トピックボードAD
トレンドライブラリーAD
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
鉄道最前線 2017
「女鉄道ひとり旅」のヤスコーンが描く
ヨーロッパの美しい村30選を訪ねて
オープンアクセスで大競争時代に
国とメーカーの連携不足が露呈
中国&ビッグスリー
地域復興の核となる公共交通機関
新分野に挑み続ける乗車券印刷の老舗
「冬」に入る日本の鉄道業界
「4時間の壁」は今も健在
JR化後の大手私鉄は「東高西低」
[特別寄稿]JR九州初代社長 石井幸孝
ローカル線が直面した国鉄改革
生誕30年でどう変わった?
TOP INTERVIEW JRシステム社長 藤井和彰
TOP INTERVIEW 鉄道総研理事長 熊谷則道
新幹線もリニアも──
TOP INTERVIEW JR貨物社長 田村修二
JR貨物の経営を下支えする
JR誕生直後の結束が生んだ「奇跡」
TOP INTERVIEW JR四国社長 半井真司
その他の記事はこちら
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
東洋経済オンライン有料会員のご案内