わが「鉄道王国ニッポン」では、貨物鉄道の存在感が薄い。鉄道が貨物輸送の主流を担った時代もあったが、トラック輸送の台頭で、1965年に9.3%あった輸送分担率は2014年には0.9%まで減ってしまった。
しかし近年、環境意識の高まりから世界中で貨物鉄道が注目されている。加えて日本ではトラック運転手が不足ぎみで、この点でも貨物鉄道への期待は大きい。かつてないほどの追い風を受け、JR貨物の田村修二社長はどう舵取りをするか。
──30年間で最もインパクトのあった出来事は何でしょうか。
90年代初頭のバブル崩壊です。当社が発足したのはちょうどバブル期に入った頃。コンテナ車の利用が毎年伸びた。石油やセメントなどの「車扱い」は減少基調でしたが、それを大きく上回る勢いでコンテナ車が伸びました。87~92年度は経常黒字を計上してきましたが、バブルが崩壊して93年度から8年間も経常赤字に陥ってしまった。ここから回復する過程で、たいへんな労力を伴いました。
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