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それでも年功賃金は復活しない 成果主義が総崩れしたワケ PART2 大揺れ! ニッポンの賃金制度

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年功賃金に呪縛される日本企業。将来展望は。

日本の賃金制度はどのような変遷を遂げたのか。そして今後、どこへ向かおうとしているのか。ここでは多様な賃金形態を分類したうえで、それを占っていこう。

賃金形態とは賃金の決め方のことであり、何をどのように基準にして賃金額を決めているかによって分類できる。

まず、何を基準とするかで、賃金形態は2大分類できる。図表1を見ていただきたい。上が「属人基準賃金」であり、下が「職務基準賃金」だ。

[図表1]
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日本の年功賃金の代表格は職能給

上の属人基準賃金は、社員が持つ属性、たとえば年齢、勤続年数、学歴、性別、「職務遂行能力」などを基準として支払う。日本の正社員の「年功給」や「職能給」である。しかし、日本の正社員以外、たとえばアジアを含む外国や、日本の非正社員では、属人基準賃金はほとんど見られない。日本独特の賃金形態である。

職能給は、属人基準賃金の代表格だ。1980年代いっぱいまで、日本企業が高い業績を上げる重要な一理由として職能給が称賛された。職能給は職務遂行能力を評価するので、正社員はその伸長に努力し、それが日本企業の高い業績をもたらすのだという因果関係の主張だ。この能力は、建前はともかく、勤続とともに伸長するのが普通だから、正社員の勤続とともに賃金額が増加するように、実際の職能給は制度設計されていた。

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