首都圏の新築マンションの平均価格は5305万円へ急騰。15年ぶりの高値に消費者はついてこられず販売失速。建築基準法改正で資金回収期間も長期化。用地の投げ売りが進めば価格反落の可能性。
「1年前なら、モデルルームに何回か足を運んでくれたお客さんが契約してくれた。だが、最近はそういう人でも契約に結びつかない」と、首都圏でマンションを販売する中堅業者は嘆く。
マンション販売の変調は、強気でなる都心のマンションデベロッパーの販売戦略にも変化を与えている。都心のタワーマンションに積極的なゴールドクレストは、8月に完成した芝公園のタワーマンションについて、夏ごろまでは販売時期について明言を避けていた。価格が上昇基調にあり、今期売るよりも、来期売ったほうが利益が膨らむと考えたからとみられる。だが、先高を見越した姿勢が、ここへ来て急変。11月に入り販売へ向けた説明会を開催し始めた。
そのほかのデベロッパーも変わり始めた。これまでは強い購入意欲を追い風に、いわゆる“青田売り”が普通だった。着工後3カ月くらいから、棟外に3000万円ほどをかけてモデルルームを設置し、建物の完成時までに完売させるという方法だ。が、現在は売れ行きの鈍化と経費節約のため、建物がほぼ完成になってから棟内にモデルルームを開設し、販売するようになっている。
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