スティグリッツ教授に「たぐいまれなほど罪が深い」(INTERVIEW参照)と名指されたグリーンスパンFRB前議長。サブプライム危機をどのようにとらえているのか。経営コンサルティングファームA・T・カーニー主催で11月6日に行われた「CEO’sミッション2007」コンファレンスでの特別基調講演をまとめた。インタビュアーはA・T・カーニーCEOのポール・ラウディシナ。
「バブルは人間の本性! 中央銀行は救えない」
──サブプライム危機は、今後、どのような展開をするのですか。
まず、認識しなければいけないのは、サブプライムローンの問題が、ほかの問題も引き起こしているという点だ。1998年に流動性と金融の逼迫に直面したが、そのときと同じことが現在、世界で起こっている。
特に重要なのが、米国の住宅価格を大幅に引き下げている問題だ。サブプライムを基にした証券化商品は世界中に約9000億ドルある。米国の住宅価格が低下傾向にあるため、それらの価値も下落している。



















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