いつまで続くのか、どこまで広がるのか──。サブプライム危機の伝染はとどまるところを知らない。
金融機関の損失が予想以上に拡大するようだと、米国の実体経済や地方公共団体にも影響が及びそうだ。
“ステルス型危機”が地雷のように埋め込まれており、いつ、どこで爆発するのかわからない──。住宅価格の下落を発端に、世界を揺るがしているサブプライムショックのコンタジオン(伝染)の恐怖は、「まさに“見えなかった危機”が姿を現したことによるパニック」(第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミスト)なのかもしれない。始末に悪いのは、この危機が新型ウイルスのように世界経済に蔓延し、今も増殖し続けていることだ。
「危機の全体像がどこまで広がるのか、わからない」と頭を抱え込む日本の金融・市場関係者が多い中、米国での認識は日本と異なってきた。すべてをパニック的な危機と理解するのではなく、サブプライムローン問題と証券化商品の問題は切り分けて考えるべきだというのだ。
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