半年前までは「米国資本主義の顔」とまでハヤされたプライベート・エクイティ・ファンド(PEF)。彼らのM&Aサクセスストーリーを支えたのは、レバレッジドファイナンスを駆使した飽くなき“信用膨張”手法と、ハイリターンの欲望に満ちた投資マネーの潤沢な流入だった。
それがサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題で信用収縮が加速、今やPEFの影は薄い。代表的な米PEFであるKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)は、今年10月にそんなM&A環境の落差を思い知らされる2つの案件に直面した。320億ドルという世界最大の買収案件、TXU(米電力・ガス大手会社)を、米TPG(PEF)などと共同で買収を完了した。一方で、TXU買収額の4分の1の案件、ハーマン・インターナショナル(音響機器メーカー)の買収合意を撤回した“ペナルティ”として、ハーマンから4億ドルの優先債をゴールドマン・サックス投資部門とともに引き受けるという顛末に見舞われたからだ。
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