なぜ中国からはノーベル賞が出ないのか

ビジネス面から見える、技術軽視国家の弱点

今年も残念ながら、科学系で中国人のノーベル賞受賞はならなかった(2013年の授賞式、TT News Agency/ロイター/アフロ)

以前、東洋経済オンラインで「なぜ中国の現場力は著しく低いのか?」を書いたが、その時のテーマは、中国の科学技術に対する姿勢の問題であった。

中国国内では、毎年なぜ出ないのかが話題に

それから約1年近く経って、2014年のノーベル賞の発表が10月にあった。実は中国人にも科学系のノーベル賞受賞の可能性があった。ただし米国籍などの中国人であり、それらの科学者も選ばれず。結局は、今年も中国籍の中国人のノーベル賞受賞はなかった。

一方、2012年に続き、今年も日本人が3人もノーベル賞を取ったものだから、中国国内のネットでは、「中国人はなぜ日本よりも劣っているのか」などという自虐的な書き込みも出るなど、騒ぎになったのである。

さて、12月10日にはノーベル賞の授賞式があるが今回は赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏がスウェーデンのストックホルムでの授賞式典に出席する。日本人としては誇らしい話だが、これで合計22人目になる。その内訳は物理学賞10人、化学賞7人、医学生理学賞2人、文学賞2人となる。

一方、中国人の受賞者は平和賞(劉暁波氏)と文学賞(莫言氏)の2名のみで、科学分野からは未だに出ていない。中国人にとっては、政治的な意味が含まれていることなどもあって、平和賞や文学賞は評価が低くノーベル賞には含めてはいないといってもいい。その意味でも、科学の世界で堂々と受賞することを、毎年やきもきしながら期待しているのだ。

世界一の人口を誇る中国のオリンピックでの金メダルは、アメリカについで世界第2位なのに、ノーベル賞の科学系ではゼロというのは一見不思議な話だ。今回はビジネスの視点からこのトピックをとりあげてみたい。

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