――日本からの学校視察は、どのくらいの数をこなしているのですか。
年間で70組くらいです。1日だいたい3校を見てまわる感じです。日本全国を始め、オーストラリア、アフリカなど海外から来る人もいます。移住の形態はさまざまですが、家族と母子留学で半々くらいでしょうか。クアラルンプールは家族移住が多く、ペナンには母子留学が多いイメージです。ペナンのほうが全体に費用が安くすむからという面もありますね。
クアラルンプールの学校は?
――学校の選択肢はたくさんあるのですか。
クアラルンプールの場合、インターナショナルスクールの数自体は多いのですが、英語ができない日本人が入れる学校というのは、残念ながら実は限られています。第2には学費の問題がありますね。マレーシアの学校の学費は決して安くなく、もっとも安いところでも年間50万円~、高いところだと400万円近くになり、格差があるんです。
――かなりの差があるのですね。
非常にざっくり松、竹、梅と分けると、松が年間180万以上、竹が100万~180万くらい、梅が100万以下というイメージです。学費は毎年上がりますし、学年によっても違います。また、為替の影響もありますから参考程度に捉えてください。
このうち、多くの日本人がイメージする「インターナショナルスクール」に当てはまるものは、180万円以上のクラスです。学費の高い学校ほど欧米系の先生 や生徒が多く、白人が増えます。
学費が安くなるほどローカルの先生、生徒が増える傾向があり、なかにはインターナショナルスクールといっても中国系が 90%以上、という学校もあります。また、プールやグラウンド、図書室、コンピュータルームといった設備も、学費によってかなり差があります。日本人は、 何についても「安くてよいもの」を期待しがちですが、学費が安い学校には安い理由があります。
――どんな学校が人気なのですか。
なかでもクアラルンプールに来ている日本人は、私が「竹」と呼んでいる100~180万円の間の学費を希望される方が多いです。
ただ、予算に限らず、英語ができないお子さんが入れる学校は決まってしまい、クアラルンプールを例にとれば、低学年なら10校くらい、高学年になると、片手で数えられるくらいしかありません。
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