最近人気!現代的な「粒が立つご飯」上手に炊く技 理屈さえ知っていれば「自分好み」にもできる

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ふたを開けて蒸気を逃がします。

蒸気を逃がします

蒸らしが終わった米はすぐほぐし、余分な水分を蒸発させる必要があります。どれだけ技術が進化してもこの工程は手で行わなければいけません。

すぐにほぐして、余計な水分を蒸発させます

張りのあるご飯が炊けました。食べてみてもっと硬いほうがいい、と思った方は360mlまで水分量を減らしてください。教科書に載っている炊き方とは違いますが、現代的なご飯が炊けます。

できあがり

前述したようにご飯の炊き方はさまざまな説があります。例えば低温で加熱すると酵素が働き還元糖の量が増える……というのもその1つです。

しかし、米は酵素の働きが鈍く、還元糖が増えたとしてもごくわずか。人間の舌には閾値(それ以上でないと感じられない量を表す数字)があり、味の差はほとんどわからないでしょう(参考「各種電気炊飯器で炊いた米飯中の還元糖量の比較」[東京家政学院大学紀要 第 47号 2007年 中村アツコ])。

いろいろと言う人はいますが、基本的に十分に浸水させた米を適切に加熱すればご飯になります。あとは加える水の量と加熱時間で食感が変わってくることだけ意識すればいいでしょう。

また、炊き方も大事ですが、米の選択も重要。最近の米は品種が増え、嗜好品的に楽しめるようになりました。いつもお米はスーパーで買っている、という人はたまにはお米屋さんに足を運ぶと、日々の食卓がレベルアップするはずです。

(写真はすべて筆者撮影)

前回記事:あの食感の秘訣は砂糖「喫茶店ナポリタン」作る技
前々回記事:節約の味方「もやし炒め」ベチャッとさせぬ意外技

樋口 直哉 作家・料理家

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ひぐち・なおや / Naoya Higuchi

1981年東京都生まれ。服部栄養専門学校卒業。2005年『さよなら アメリカ』で第48回群像新人文学賞を受賞しデビュー。著書に小説『スープの国のお姫様』(小学館)、ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)、『新しい料理の教科書』(マガジンハウス)、『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)などがある。

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