エアバス「A350」、乗ってわかったその実力 ボーイング「777」の対抗機が日本で初飛行

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羽田空港に駐機する「A350」(写真はエアバス提供)

JALは2019年以降、787とA350をどう使い分けるのか。植木社長は「787は今の時代の中では革新的な飛行機で、中型機でありながら長距離を飛べる飛行機。787レベルの大型機という意味でA350を選ばせていただいた。」と話す。両機の航続距離は大きく変わらないことから、今後のJALの方向性として、需要が多く見込める路線はA350、一定の需要があるが大型機を投入するほどではない路線については787を飛ばすことが想定される。

日本の航空会社における国際線戦略としては、エアバスA380やボーイング747ー8などの超大型機よりも300~400席程度の大型機(A350や777)及び787のような中型機が好まれる傾向にある。

機内環境に大差がないとしたら…

将来的には777X(777の次期型、2020年に初号機納入予定)、787、A350の3機種が日系航空会社の国際線における中心機材となり、メカニックや燃費効率などの部分における違いはあるが、機内環境(乾燥しない機内や居住性の高さ)はそう大きく変わらないだろう。

そうなると、乗客にとっての最大の関心は、シートや機内エンターテイメントなどになってくる。最終的に乗客の心を掴むには、各航空会社のシート戦略、サービス戦略がより重要視され、かつ収益をしっかり上げることが航空会社には求められる。A350初号機が納入される予定のカタール航空が、どのように活用していくのか見ものである。

鳥海 高太朗 航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師

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とりうみ こうたろう / Kotaro Toriumi

1978年千葉県生まれ。成城大学経済学部経営学科卒。食品会社、コンサルタント、城西国際大学観光学部助手を経て現職。専門は航空会社のマーケティング戦略。利用者・専門家の双方の視点から各社メディアを通じて情報発信をしている。

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