集中力のない凡才と凄まじい天才を分ける決定差 大谷翔平、藤井竜王に共通するイメージ力の秘訣

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スマホに集中力を奪われずに集中する秘訣とは?(写真:rainmaker/PIXTA)
かなり集中して仕事や勉強ができたとき、あまりのはかどり具合に驚いたことがあると思います。ただ残念なことに、その集中を再現しようとしてもうまくいかないことのほうが多いもの。集中力を自在にコントロールできる人は少ないため、集中するために試行錯誤しているうちに、かえって時間を浪費することもあるはずです。
『勝手に集中力がつく1分ドリル』の著者で、脳力開発にくわしく自身も集中力を駆使して記憶力日本選手権大会で最多優勝を果たした池田義博氏が、意識的に集中状態に入るプロセスについて解説します。
前回:集中力の続かない人がよくやる6つのNGパターン(3月25日配信

集中の天才は脳内でイメージを動かしながら考える

「深い集中」というのは、たとえば趣味に没頭したり本に夢中になっていたりしたら、いつの間にか数時間経っていたというようなことを指します。これは「時間感覚が消える」というかなり集中したときの特徴で、最高のパフォーマンスを発揮できる「フロー」と呼ばれる状態です。

ただ、この例は楽しいあまり無意識に、勝手に得られた集中です。多くの方は必要なときややらなければならないときに、その集中力を発揮できないから困っているのだと思います。こんなお悩みを抱えた方に朗報です。じつは誰もが持つ、ある力を利用するだけでフロー状態に入ることは可能なのです。

「フロー状態に自在に入れるほど、すごく集中力がありそうな著名人は?」と聞かれたら、最年少で五冠を獲得した藤井聡太竜王やメジャーリーガーの大谷翔平選手を挙げる方は多いと思います。彼らのステージにたどり着くには、努力と才能だけでなく高い集中力も必要、と考えるからでしょう。

この2人の集中力には共通点があります。将棋と野球は別ものですが、じつは集中状態への入り方に違いはありません。「入り方」と申し上げたのは、実際に意識が入り込んで集中状態をつくる「イメージ空間」を、頭のなかで活用しているからです。いったい、どういうことなのでしょうか。

次ページ頭の中で何かをイメージし、それを動かす
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