クビまっしぐら?それでも外資で生きる意味 リスクを取ると決めたならば、全力で走れ!

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銀座のスナックで聞いた、トップ営業の深いい話

外資系勤務の人はいつ解雇されるかわからないため、転職を前提として日々働いています。そこに会社への忠誠心などありません。

つねに自分の転職市場での市場価値を高め、給料を上げるチャンスを狙っているのです。

しかし、いつ解雇されるかわからない環境というのは恐ろしいものです。毎日、毎日不安で、自分に自信がないものですから、さらに不安は高まり、つねに上司の顔色をうかがい、気を配り、見えない何かと戦っているようなそんな日々でした。

これでは毎日へとへとです。

しかし、そんな私にも転機が訪れました。それは営業さんの接待要員としてお供をしたときの話です。

この営業さんはもともと日系の金融機関に勤めていたのですが、何を思ったのか30代後半で外資系金融に転職し、あれよあれよという間に業績を上げ、わずか5年でマネジングディレクター(役員)になられた方です。

ある日、私に銀座で寿司をおごった彼は、その後、スナックで言いました。そう、私は銀座のスナックまでついて行ったのです。

薄暗いスナックで、めっちゃ薄いウイスキーの水割りを飲みながら彼は言いました。

「外資系のいいところはどこだと思う?」

給料でしょうか、と私は答えました。

「いやいや違う、外資系のいいところはチャンスが与えられるところだ。

僕がもし日系金融に勤め続けていたら、今と同じ仕事は10年後もできなかったかもしれない。

順番待ちをしなくていいのが外資系のいいところだ」

そしてまた、彼はめっちゃ薄いウイスキーの水割りをあおり、続けました。

「ずんずんちゃん。失敗を恐れちゃいけないよ。

会社はここだけじゃないんだ。

クビになっても、失敗しても、死にはしないよ。

なんにでも思い切って飛び込むんだ

それを聞いた私は目からうろこが落ちました。いやお寿司を食べた後だったので、目から大トロが落ちたのかもしれません。もったいない。

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