こうした制御では、たとえばホンダのBEV「Honda e」にはじまり複数メーカーの車種が完全停止まで制御を行うが、三菱ではペダルを踏み換える方法が最善であると考えた。
ところで、こうした「ワンペダル」や「シングルペダル」と称される電動化車両を象徴する機能は、日産自動車やホンダ、トヨタ自動車などの電動化された車両のいくつかに用いられるが、じつはアクセルペダルの位置と角度、そしてシート位置やサイズが使い勝手を大きく左右する。
なぜか? 一般的にアクセルはじんわり踏み込み、そして戻すことで交通の流れに合わせる。対してこうしたワンペダル操作では、これまであまり意識することがなかった、アクセルペダルを少しだけ踏んだところから、さらに微妙に戻したり踏み込んだりしながら減速度をコントロールするとうまく乗りこなせる。
とあるメーカーの開発者によると、「じつは多くのドライバーがミリメートル単位のペダル操作を無意識に行っています」という。なるほど、車種ごとにコツは異なるが、慣れると確かに便利だし、多くのユーザーから支持される理由もわかる。
微妙なペダル操作がスムーズに行えるように設計
新型アウトランダーPHEVでは、シート形状やヒップポイント、さらにはペダルの配置や角度、ペダルを戻すスプリングの強さにこだわり、さまざまな体躯のドライバーでも求められる微妙なペダル操作がスムーズに行えるよう設計した。
発電用のエンジンは直列4気筒2.4Lで133PS(馬力)/195kgf・mを発揮する。
三菱のPHEVでは、
② エンジンで発電しながら蓄電した電力を使い駆動モーターで走る「シリーズ走行モード」
③ エンジンの動力で走行してモーターがアシストする「パラレル走行モード」
がある。
一般道路を試乗していて気になったのは、②シリーズ走行モードで発電しながら駆動モーターで走る――際のノイズだ。車両後方、つまりリアモーターコントロールユニットあたりからドライバーの耳に届く高周波音が発生している。ロードノイズや風切り音の遮音性能が優秀なだけに、静かな市街地をゆっくり走らせている際に目立つと筆者には感じられた。
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