みんなの党が「スピード解党」に至った舞台裏 所属議員を待ち受けるのは艱難辛苦
あっけない最期だった。11月19日午後、みんなの党は28日に解党することを決定した。
すでに前日の18日の役員会で解党の方針は決まったが、その様子は文字通りの大荒れ。浅尾慶一郎代表と水野賢一幹事長が「まるで狂ったように『民主党へ!』と叫びまくっていた」(参加したみんなの党議員)。意見を述べようとした三谷英弘衆院議員に対し、水野賢一幹事長が「ここから出ていけ、この野郎!」と詰め寄ったという。ちなみに三谷氏は渡辺喜美前代表と親密。渡辺氏が代表を辞めて浅尾氏が新代表に決まった時には、涙を流したとも言われている。
和田政宗参院議員はこの様子をツイッターで、「本日の役員会で両院議員総会の開催を求めましたが執行部が拒否し、執行部が怒声を上げ続けるという異常事態になり、やむなく解党の方向になりました」と綴っている。
締め出された地方議員
19日の両院議員総会は当初「午後2時から」とされたが、二転三転の末にようやく午後3時半に開かれた。会場の衆院第1議員会館第6会議室には国会議員のみならず、地方議員も入ろうとした。だが議長を指名された杉本和巳衆院議員は彼らの参加を認めず、出ていくように伝えている。これに憤った三谷氏が立ちあがってこう述べた。「これだけ地方議員が集まっているので、地方議員の声も聞くべきだ!」
三谷氏の隣に座った渡辺氏も、「地方議員の声を聞けと言ったのは誰だ!」と大声を張り上げた。小さな会議室に緊張感があふれんばかりに漂った。参加を認められなかった千葉県市川市議の石崎ひでゆき氏は会場の入り口に向かってこう叫んだ。「どうして我々の声を聞かないんだ!渡辺商店といったけど、いまは浅尾商店じゃないか!」
捨て台詞を残して地方議員たちは、憤然として立ち去ろうとした。その地方議員たちを一部の記者たちが追いかけた。ただし議員会館の廊下では取材ができない。そこで第2議員会館6階にある三谷氏の事務所に移動して取材が行われた。
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