東大王が実践「スキマ時間で詰め込む」凄いやり方 限られた時間を最大限活用する勉強法とは?

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実際の試験にも、時間制限がありますよね。同じように、「○○するまでにこれだけ覚える/思い出す」と負荷をかけた勉強をしておくと、本番での「思い出し力」も上がると思います。

睡眠時間を削って勉強するのは逆効果

高校生のころに聞いたOBの講演で、難関大学に受かった方が「高3の秋以降は1日17時間勉強だった」と経験談を語っていらっしゃいました。

途方もない数字です。授業時間を6時間と考えて、さらに11時間もの勉強などできるものだろうか、と考えて、シミュレーションしてみました。

24時間中、勉強以外に使えるのは7時間だけ。このうち、食事は急いで食べたとして朝夕トータルで1時間、身支度や移動の時間が計1時間半、他、トイレやお風呂やちょっとした用事で1時間として、合計3時間半。ということは、睡眠を3時間半しか取れないことになります。

こんなことできるの? と再び驚きましたが、物は試しです。私も1日、同じようにやってみることにしました。

1日17時間勉強するとしたら…?/(出所)『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』

結果は……一応できたのですが、翌日は全く頭が働かず、動くのもイヤになるくらい疲労しました。

このときの経験で、ふだん7時間以上の睡眠時間を確保していたのには意味があったのだ、と実感しました。

17時間の勉強を毎日行えたその方は、きっと超人的な体質を持っていらしたのでしょう。しかし、普通の人はやはり、睡眠時間を削らないほうが質の高い勉強ができると思います。

『勉強「しなきゃ」が「したい」に変わる 成績が上がる学びの習慣』(KADOKAWA)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

睡眠中、脳は日中に経験した情報を整理していると言いますね。重要性が高い情報を記憶に刻み、情報どうしの関連づけなども行っているそう。一晩寝て起きると暗記が定着していたり、わからなかった問題が解けたりするのはそのためです。

また、そもそも睡眠が足りていないと日中眠くなってしまい、睡魔に襲われて勉強に集中できない……という事態にもなりそうです。これでは、本末転倒ではないでしょうか。

勉強時間は少しでも多く確保したいものですが、そのために寝る時間を削るのは逆効果、と思っておいたほうが良いでしょう。

なお、このときの私のように、人の勉強法で気になるものがあれば、お試しで実践してみることはおすすめです。合わなければすぐにやめられますし、もし合えば、これまでの勉強法をより良い形に改善できるでしょう。

<まとめ>
・移動中などのスキマ時間も勉強に活用できる。
・状況ごとに適した勉強ツールを使い分けできるように準備しておく。
・トイレやお風呂の時間もゲーム感覚で勉強に使える。
・タイムプレッシャーをかけてインプット・アウトプットをすれば、思い出す力がアップ。
・勉強時間を確保するために睡眠を削るのは逆効果。
・十分に寝ないと翌日に疲労が残り、学習効果が落ちるので要注意。
紀野 紗良 TBS系『東大王』出演・現役東大生

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きの・さら / Sara Kino

2000年北海道生まれ。2018年、立命館慶祥高等学校を卒業し、東京大学理科二類に入学。2021年現在、東京大学農学部4年次在学中。謎解きサークルAnotherVisionに所属。趣味はバレエ、スキー。TBS系テレビ番組『東大王』に出演中。

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