韓国「新大統領」が日本に突きつけてくる要求 日韓の関係改善を望む尹氏だが、ゆるくはない

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歴史的激戦の末、韓国大統領選で当選した尹錫悦氏。敗れた李在明候補との得票率の差は0.8%ポイント(26万票)だった(写真:SeongJoon Cho/Bloomberg)

日米の政府関係者は、韓国大統領選挙で保守派の尹錫悦(ユン・ソギョル)氏が勝利したことで、密室で安堵のため息をついていることだろう。

尹氏は、選挙戦中や上級補佐官との記事やインタビューにおいて、アメリカ政府と日本政府が次の韓国政権に求めるすべての政策を追求すると公約している。北朝鮮に対する強硬路線、中国との関係を犠牲にしてもアメリカとその同盟国と協力して地域的および世界的な役割を担う覚悟、そして、深い穴に沈んだ日韓関係を引っ張り出したいということである。

過去にないほど分断を示した

しかし、これらの言葉は歓迎されるかもしれないが、韓国の新大統領がこれを実際に実行に移すのはかなり難しいだろう。

尹氏は極めて厳しい国内政治環境を受け継ぐことになる。韓国の荒っぽい政治の通常の基準から見ても、今回の選挙戦は特に厄介であり、進歩的な候補者も保守的な候補者も否定的な認識を覆すことができなかった。

両候補の得票率が1%未満という極めて僅差の選挙結果は、韓国人が地域性やイデオロギー、階級といった従来の要素だけでなく、今や性別や世代によっても深く分断されていることを示すものだった。

国会は今後2年余り、進歩的な支配下に置かれ、憲法上の巨大な権限を持つ韓国大統領と対峙することになる。そして、元検察官で部外者である尹氏は、選挙戦ですでに明らかになったように、保守党内からの抗議にも直面することになる。

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