「どんなに太っても君を愛す」と言う彼と別れた訳 相手が隠している本心を引き出す「第三者話法」

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たとえば「結婚しても、浮気をしますか?」などと、直接尋ねたところで、相手は常識から外れないよう、あたりさわりのない返事しかしないだろう。

というのも、社会には規範となる常識があって、受け入れられるものと受け入れられないものを明確に定めているからだ。人間はこうした常識を守って行動することを期待され、常識を守らなければ異端視される。

だから、愛する人に「浮気について、どう思う?」などと尋ねたところで、本心ではどう考えているにせよ、常識的な答えしか返ってこないだろう(相手のふるまいと社会規範が完全に一致する場合は、それが本心なのだろうが)。

愛する人が浮気をしやすいかどうか、確認するには

愛する人が浮気をしやすいタイプかどうかは、誰もが知りたいところだろう。だが

「浮気をするつもり?」

と尋ねたところで、

「そりゃもう、気軽に浮気するつもりだよ」

などと答える人間はめったにいない。本心ではそう思っていたとしても、正直に口に出すはずがない。

というのも、人は単刀直入に質問されると身構えて、

「なんだって、そんなことを知りたいんだろう?」「答えたら、どう攻撃されるんだろう?」「どうしてプライベートな問題に首を突っ込んでくるんだろう?」

と疑問に思うからだ。

浮気をするか否かといったデリケートな問題について、愛する人がどう考えているのか本心を知りたいのなら、第三者の話を引き合いに出してみよう。

「浮気についてどう思う?」

と尋ねるのではなく、

「友だちのソフィアがね、ご主人の浮気現場を押さえたんですって。あなた、どう思う?」

と尋ねればいい。

第三者の話に感想を述べるだけなら、相手は思わず本音を漏らすものだ。この場合、あなたが聞きたい答えは

「浮気はいけないことだ。僕なら、絶対に浮気なんてしないね」

といったものだろう。

とはいえ、

「いまどき、浮気なんか珍しくもないさ」「奥さんに欲求を満たしてもらえなかったら、男が浮気するのは当然だろ」「奥さんからあんな扱いをされていたら、おれだって浮気するかも」「やっぱり、そうなったか。あの2人、ここんとこ、うまくいってなかったからなあ」

などという答えが返ってくるかもしれない。

次ページ第三者の話の感想で本心の予測がつく
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