いつも自分の提案が通らない人が知るべきコツ とにかく「No」を避け続けることで企画が進む
新しいアイデアに消極的なら表現方法を変え続ける
もともと広告代理店の会社員だった僕は、「地元の群馬県に貢献したい」「地方経済を活性化したい」という思いから起業し、右往左往の果てに社長になりました。
最初にご縁があったのは、実力と実績のある冷凍パンのメーカー。僕の事業計画は、そのメーカーと共同出資で合弁会社をつくり、新たな事業を展開することでした。
メーカーの社長に起業を考えていることを伝えて、「事業パートナーとして一緒に新しい事業をやりたい」「新規事業を提案させてほしい」とお願いすることにしたところ、「面白いね。事業計画ができたら持ってきてよ」と、社長は快く応じてくれました。
社長に最初に事業計画書を持っていったのは、その1カ月後。
会社として事業をするかどうかを判断しますから、社長だけでなく、営業や製造の責任者など、経営幹部の人たちにも承認してもらう必要があります。
社長の反応はまあまあでした。一方、幹部の人たちの反応はどうだったかというと、正直、微妙でした。まず、僕が提案した「オーダーメイドパン」というものが世の中に存在しないため、どういうものなのかイメージできません。需要があるのかどうかも不明ですし、どうやって需要をつくるのかも不明。
これは新規事業あるある。
新しいアイデアはブルーオーシャンで、大きな需要を掘り当てられる可能性がありますが、比較対象となる前例や既存事業がないため、どんな事業なのかが伝わりにくいのです。
そういうわけで、幹部の人たちの評価は、否定的ではないですが、消極的。
「……まあ、社長がやるというなら、やってみてもいいんじゃないの」
そんな雰囲気の中で、僕は手を替え品を替え表現方法を変えながら、オーダーメイドパン事業の魅力を伝えていったのです。
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