いつも自分の提案が通らない人が知るべきコツ とにかく「No」を避け続けることで企画が進む
地味な作業ですが、事業提案の段階ではこれがもっとも大事。
事業を提案する側は、「この案、どうですか!」「最高でしょう!」「やるしかないでしょう!」といった提案をしがちですが、どんなにアイデアが素晴らしかったとしても、承認を得られなければ事業になりません。
社長や幹部など決裁権を持つ人たちに事業の魅力とメリットを理解してもらい、「これなら承認されるはず」と確信を持てるまで「どうですか!」は禁句。事業化の熱意は、熱く語るだけでは伝わりません。何度も事業計画書を書き直し、熱心に事業化の意義を説明します。諦めずに語り続けることが熱意なのです。
ポイントはWHYとHOWを明確に伝えること
承認してもらう大きなポイントは、WHYとHOWを伝えることです。
WHYは、なぜその事業をやるのか。
合弁会社をつくってもらうために、パンメーカーにとってどんなメリットと意義があるのかを理解し、納得してもらう必要があります。
HOWは、どうやって事業として成り立たせるか。
僕の場合であれば、誰が、どうやってオーダーメイドパンを作るのか、オペレーションやコストを考えて、事業化可能であることを伝える必要があります。オーダーメイドパンを事業化するWHYは明確です。メーカーや職人さんに対してもポジティブな動機づけができますし、最終的には地域貢献にもつながります。
メーカーは、基本的には注文通りにものづくりをする仕事。発注者の発言力が強く、安く買い叩かれることもあります。
しかし、オーダーメイドだったらどうでしょうか。
言われた通りに作るという点は同じでも、単価が上がるので会社の収益性が上がります。オーダーメイドパンという新しい事業を手がけることで、会社の知名度やブランド力の向上にもつながります。また、消費者からの多様なオーダーに対応し、新しい商品を数多く作っていく中で、職人さんの技術力も磨かれます。新しいものを作ることで、職人さんのモチベーションも上がりやすくなります。
しかも、これはパンに限った話ではありません。
僕が起業した地元・桐生にはアパレルのOEM(他社ブランドの製品を製造する)企業が数多くあります。
「パーソナライズ」をキーワードにオーダーメイドパンの事業モデルを確立できれば、アパレルOEM企業に応用することが可能。つまり、僕が目指す地域貢献ができるのです。
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