ソルテラ プロトタイプ試乗の前日に、袖ヶ浦フォレストレースウェイ(千葉県袖ケ浦市)でbZ4X プロトタイプに乗った。その模様は『「bZ4X」試乗でわかったトヨタBEV戦略の方向性』で紹介したが、「実にトヨタらしい味わいのBEVだ」と感じた。
そして、それと同時に「これとスバルらしさがどうマッチするのか」という小さな不安を抱えたのも事実だ。そして、そのまま「フォレスター スポーツ」で群馬を目指した。
一夜明け、関越自動車道の月夜野インターチェンジを降りると、あたりは雪景色だ。一般路で山間部の細い道を10kmほど走り抜けると、目的地の群馬サイクルスポーツセンター(群馬県利根郡みなかみ町)に到着した。
群馬サイクルスポーツセンターは、その名のとおり自転車向けのサーキットを有する施設で、「変てこ自転車の遊園地」として家族連れなどに親しまれているが、全長6kmのサーキットはしばしば自動車の試乗会や「群サイ雪上フリー走行会」などにも使われる。今回のソルテラ試乗会でも、全長6kmのコースでの雪上体験となった。
すぐにわかったソルテラの特性
試乗会の冒頭、ソルテラの開発統括者であるスバル商品企画本部プロジェクトゼネラルマネージャーの小野大輔氏は「なぜ、(BEVで)こんなところで試乗会をするのかと思われる方もいるかもしれないが……」と前置きして、「(我々が)スバルらしい(と思う)走りを体感していただき、感想を聞かせてほしい」と挨拶した。
配布されたソルテラ商品概要資料の中で、「性能開発にあたって大事にしたポイント」という、2つの表現に目が留まった。
1つは、「スバルらしいEVにすること」。もう1つは、「トヨタの『リバッジ(名前の入れ替え)』ではないスバルの商品とすること」とある。まさに、筆者を含めた世間でのスバルBEVに対する不安に対して、スバルが真っ向勝負を挑む姿勢を露わにしたといえるだろう。
走り出してすぐに、「路面とクルマ全体の動きの変化がわかりやすいクルマだ」と思った。
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