「汚部屋住人」の片付けは何が間違っている? 片付けられない人間の大いなる勘違い

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「割れ窓理論」というものがあって、人は、窓が割れている建物を見ると、知らず知らずのうちに「ここは汚してもいい」と思うようになり、より一層汚したりする。それと一緒で、床も、物が置いてあると「ここは汚してもいいんだ」と思うようになり、どんどんと汚すようになるのだ。

そういう悪循環を断ち切るために、座卓は足つきのテーブルに、敷き布団やマットも足つきのベッドに変えた方がいい。そうして床から離れて生活することで、汚部屋の進行を食い止めることができるのだ。

その2 汚部屋には「収納」が多い

続いて二つ目は、「汚部屋の住人は収納が多い」ということである。特に、箪笥やドレッサーなど、部屋に置くタイプの収納が異様に多い。

収納が多いと部屋が片付きそうに思えるのだが、実はそれは大きな誤りだ。汚部屋の住人というのは、収納に物を入れるとなんとなく片付いた気持ちになって安心し、以降、その収納物を見直そうとしないのである。そのため、やがて収納が足りなくなるのだが、するとまた新しい収納を買ってきて、それに物を放り込んで安心するという悪循環をくり返すのだ。

そうして、やがて部屋に収まりきらないくらい箪笥やドレッサーが増える。あるいは、部屋を棚が埋め尽くすような状況となってしまう。

そういうふうに収納は、人に物を捨てさせなくさせる強烈な副作用がある。だから、一定以上の数はむしろ持っていると害悪となるのだ。

そのため、汚部屋から抜け出す第一歩は、物ではなく、まずは「収納」を捨てることから始める必要がある。そうして、部屋の大きさに適した数に戻したうえで、整理する。そうしないと、いつまで経っても物が捨てられず、従って汚部屋からも抜け出せなくなるのだ。

その3 汚部屋の住人は「機能的」で「合理的」

最後が、汚部屋の住人は「機能的」で「合理的」だということだ。どういうことかというと、少ない移動距離でいろんなことができるのである。

たとえば、汚部屋の住人はこたつに座ったまま、テレビも見られればゲームもできる。ノートパソコンやケータイの充電器も近くにあるし、果ては湯沸かし器や冷蔵庫まであったりする。最後は、そのまま寝っ転がればそこがベッドにもなる。

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