これが「実家の片づけ」に悩む人の実態だ! きっかけ、年代、費用、期間・・・独自アンケートで判明

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親が亡くなった後の実家に足を踏み入れてみたら足の踏み場がないことも・・・

「冷蔵庫はゴミ状態で、家の中もゴミ同様の衣類が散乱。ゴミ捨ては本当に大変で、休日返上で市の施設に通い続けました。なんでも引き取るはずのリサイクル業者は、実際には家具を選別し、積み込んだ後に金額を提示されてびっくり。全てタダ当然でした。断るわけにもいかず、引き取ってもらいましたが釈然としませんでした」

東洋経済が今年7月に実施した独自アンケートに、北海道に住む40代男性の岡村治彦さん(仮名)が寄せてくれた「実家の片づけ」の体験談だ。岡村さんは今年、親の死去をきっかけに実家の片付けを迫られ、最終的には実家を売却した。

このお盆休みに実家へ帰省した人も少なくないだろう。進学や就職、結婚などで実家を離れると「毎日帰っていたわが家」は「たまに帰る親の家」に変わる。親と離れて暮らす子世代が親よりも長生きするなら、実家は「いずれ自分が片付けにかかわる家」でもある。実家に残された親の荷物の整理から相続、空き家管理、売却や解体などに自分が関係してくることになるのだ。

たかが片付けと侮るなかれ。世代間で価値観がぶつかり合う片づけには、まさに壮絶なものがある。

モノへの価値観は親と子ですれ違う

「高度成長期に家を買った親世代は家への思い入れが強く、片付けたり、リフォームしたりするのすらいい顔をしない」(40代女性、東京都)

「両親が大切にしていたものほど、自分たちには不用品が多かった」(60代男性、千葉県)

それはある日突然やってくるかもしれないし、すでに経験済みという人も少なくないだろう。ただ、実家問題には個人的な事情や金銭問題などが絡み、知り合いの間ですらなかなか話題にできないことも多い。実家が金持ちだったりすると、知人や友人からやっかみの対象にされかねない。

東洋経済は「週刊東洋経済」8月23日号(8月18日発売)において、「実家の片づけ」という総40ページの大型特集を組んだ。その企画の一つとして、インターネット上で一般の人から実家の片づけにかかわる独自アンケート調査を実施した。実家の片づけにかかわる体系的な情報が少ない中で、一つの実態を探ることができた。その中身を紹介しよう。

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