若者に選挙は「無理ゲー」じゃないか 政治への関心なんていくら高くても…

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「選挙に行こう」運動の絶対安全地帯

常見 私ね、後悔していることあるんだ。

青木 なんですか?

常見 若年層の投票率アップとか、ネット選挙推進をうたう若者たちの団体に協力したのだけど、「ああ、やらなきゃよかった」と。若年層が選挙に行くことはイエスかノーかでいうとイエスなのだけど、だからと言って、行ったところで無力感が増幅するだけだったのではないかな、と。

ネット選挙推進にしても、情報がオープンになっていくことは賛同するし、政治家が情報発信していくのは賛成だけど、それを煽っていた連中に失望しているわけ。解禁したら何かが変わるという風にね。何が変わったのだろうかと思うわけ。津田大介さんの「ポリタス」にも寄稿したし、いくつかの政党のサイトにコメントしたり、政治家と対談したりしたけど、無力感が半端ないわけ。

青木 ネット選挙解禁になった頃、当時の僕は18歳ぐらいで、正直選挙にはあまりリアリティがなかったです。今考えると、僕たちの運動は「投票率を上げよう!」ではなくて、どちらかというと「若い人たちの社会参加」を目標としています。

ここでいう社会参加っていうのは、本当に些細なことでいいと思ってます。例えば、普段より少しでも多く新聞、ニュースをみるようになったりとか、学校の社会科の授業をいつもより少し真面目に聞いてみるとかそういうことが大切だと思います。要するに若い世代が当事者意識を持てる環境を作っていきたいと思っているんです。だから目指している方向が違うように感じています。

僕たちは社会参加して、自分の将来のことを考えてもらう。そこに政治という選択肢があってもいいし、選挙に行くようになればいいし、関心を持ってニュースを読むようになればいいと思っています。

僕はこれからも「年齢的に選挙権を持たない層」をターゲットにしていきたいので、「ネット選挙解禁キャンペーン」の方々の抱えるような問題には突き当たらないように思います。ただ僕は、ネット選挙解禁キャンペーンのような動きももちろん大切だと思っています。要するに色んな方向性から矢を打ち込まないとどうしようもない状況になっているんだと思います。だからこそ僕らはターゲットとしては中高生を狙っていく必要性を感じているし、それより上の層をターゲットにしてる団体もあるので様々な層へアプローチ出来る環境を作っていきたいと感じてます。

高校生に無力感は?

常見 君たちは高校生をサポートする活動をしているでしょ。選挙権ないのに、高校生は無力感ないのかい?

青木 そうです。だから僕が中高生にターゲットを絞っているのは、中高生は、選択肢の幅がある層。大学生は、親の影響、学校の影響で、もう「思想」は固まっていると思います。

常見 思想ではなく、価値観では?

青木 そうかもしれません。固まっていると感じているのは、新しい選択肢を見せても、心が動かない。

常見 半分くらい分かる。「“進路の方向性”に対する考え方」が固まりつつあるということだね。

青木 僕は、無力感は感じていないのは、中学生は選択がまだできるからです。そういう時期から「政治という選択肢」をいれたいと思っています。

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