10の図表で読む「円高と円安、どちらが得か」

ズバリ長期的には円高が望ましい

日本の輸出は、世界市場規模(世界GDPは、直近の20年で3.4倍の拡大)、それに伴う全世界の輸出・輸入量拡大と相関関係にあるのです。

貿易は「犬の尻尾」

豊かさは、GDPで決まります。GDPが伸びることを経済成長と言い、高度経済成長期は、毎年10%以上伸びました。いざなみ景気(2002~2007年)のように、どんなに輸出入が伸びても(5年間で60%以上増加)、肝心のGDPが伸びなければ(同2.7%増加:1年平均0.54%)、豊かにはなれないのです(豊かさを実感できません)。

また、モノやサービスの実物取引に対し、金融(株や債券、海外の資産購入、M&A)の取引は、95倍以上です。為替は、金融取引で決まり、実物取引で決まるのではありません。

日本の金融取引は1日当たり3481億ドル(35兆円:2013年8月14日)。ロンドン市場では、1日当たり円/ドル取引は9780億ドル、ユーロ/ドル取引は1兆2890億ドル(2013年4月)です。いかに莫大な取引額かがわかるかと思います。

金融取引に比べたら、「貿易は犬の尻尾」(バーナンキ前FRB議長の例え)にすぎないのです。

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