マレーシア、「移住前に知っておくべきこと」 住んでいるのはどんな人たちなのか

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現在マレーシアと日本で事業を展開するアクアグリーンテックのCOOを勤めるニザムさん(右)。写真左は共同経営者の冨田佳之さん

――ニザムさんご自身は、ほかの民族の方に対応するときには、どのように配慮しているのでしょうか。

それぞれの民族との付き合い方の一般常識は、小さい頃から家庭で教えることが多いと思います。私はムスリムですが、インド系や中華系の友人もたくさんいます。幼い頃から、ハリラヤや旧正月、ディーパバリとそれぞれの民族のお祭りに招かれたりするので、最低限の常識は自然と身に付いて行くのです。たとえば、インド系の家に行ったら、インドでは神聖な牛のことは、あまり話題に出さないようにする、などですね。

 豚とアルコールはタブー

――イスラム教についてお伺いしたいのですが、日本人が学校で知っておくべき、ムスリムの方と付き合う際の最低限の常識とはなんでしょうか。

イスラム教徒にとって、豚とアルコールはタブーであると知っておきましょう。とくに豚は大変汚いものだと思われています。

――日本人が考える衛生害虫のような感じでしょうか。

それ以上ですね。話題にするのも嫌なのです。ですから、ムスリムと同じテーブルで豚肉を食べることは失礼に当たります。豚のデザインが描かれた食器や調理器具を使うのもタブーですし、豚肉由来の成分の入った食材を食べさせてはいけないのです。

そういえば、僕が日本に行ったときに、友人から冗談で「豚ちゃんみたい」と言われてショックを受けたこともあります。意地悪を言われているのかと思いました。できれば、話題にしないことです。

――マレーシアのインターナショナルスクールの中には「お弁当はハラルにしてください」と言うところもあるようです。

まず、ハラルとは何かを理解しなくてはいけませんよね。ハラルとは、イスラムの教えで安全で安心、きれいなものということで、イスラム教徒はハラル品でないものは原則食べてはいけないことになっています。ですから、ハラルのガイドラインに則って処理されたものを口にしたり、使用したりしています。ガイドラインに則って作られたものには認証マークがあります。

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