渋沢栄一の大成功は「良い独りよがり」の賜物だ 歩みを止めなければ答えは自然と導き出される
幕末の混乱期に活躍した坂本龍馬
混乱期こそ、貪欲に最先端を学ぶ
「幕末の志士といえば、数々の小説からもファンが多いのが坂本龍馬。薩長同盟や大政奉還に貢献した人物として知られています。
彼が幕末の混乱期に活躍できたのは、とことん最先端の科学を学ぼうという気概があったから。土佐から江戸へ遊学し、入門した佐久間象山のもとでは西洋流砲術を、その後、勝海舟には海軍について学んでいきます。時はペリー来航によって、日本が大きく揺らいでいた頃。オランダ語も習得し、弾道計算や武器の設計図まで引け、国際情勢にも明るかった龍馬は、株式会社の祖とも言われる亀山社中や土佐海援隊を立ち上げ、次々と新たな事業をはじめます」
「近年、龍馬の業績と言われるものは彼がいなくても実現していたとの解釈から、教科書から外そうという話も出たようですが、
歴史に学ぶときに重要なのは、“何をしたか”ではなく、“何をしようとしたか”だと思います。どういう行動をしていたのか、そしてどういうところで悩み、どこで失敗し、結果につながらなかったのか。そこから私たちが学べることは多いはずです。
わずか33歳の若さで暗殺され、短い生涯の中では成し遂げたというより、やりたくてもなしえなかったことのほうが多かったことでしょう。