渋沢栄一の大成功は「良い独りよがり」の賜物だ 歩みを止めなければ答えは自然と導き出される

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
戦国時代や明治期など、大きな変革期の日本で活躍した偉人たちに学べること(イラスト:ゴトウイサク)
この記事の画像を見る(4枚)
テクノロジーの急激な進化と価値観の変化に伴って、変革の真っ只中にある現代。でも歴史を振り返れば、武将による勢力争いが続いた戦国時代や、近代国家へと大きく舵を切った明治期など、日本は大きな変革期を何度も乗り越えてきました。
ならば、そこに現代のわれわれも学べる部分はきっとあるはずと、歴史家・作家である加来耕三先生に、時代を切り拓く大人の条件を掘り下げていただきます。
先生がタイプ別に選んだ4名の偉人たちの秘訣を伺いましょう(前編:織田信長、伊達政宗はこちら)。

幕末の混乱期に活躍した坂本龍馬

◆タイプ03 坂本龍馬
混乱期こそ、貪欲に最先端を学ぶ

「幕末の志士といえば、数々の小説からもファンが多いのが坂本龍馬。薩長同盟や大政奉還に貢献した人物として知られています。

彼が幕末の混乱期に活躍できたのは、とことん最先端の科学を学ぼうという気概があったから。土佐から江戸へ遊学し、入門した佐久間象山のもとでは西洋流砲術を、その後、勝海舟には海軍について学んでいきます。時はペリー来航によって、日本が大きく揺らいでいた頃。オランダ語も習得し、弾道計算や武器の設計図まで引け、国際情勢にも明るかった龍馬は、株式会社の祖とも言われる亀山社中や土佐海援隊を立ち上げ、次々と新たな事業をはじめます」

(イラスト:ゴトウイサク)

「近年、龍馬の業績と言われるものは彼がいなくても実現していたとの解釈から、教科書から外そうという話も出たようですが、

本記事はLEON.JPの提供記事です

歴史に学ぶときに重要なのは、“何をしたか”ではなく、“何をしようとしたか”だと思います。どういう行動をしていたのか、そしてどういうところで悩み、どこで失敗し、結果につながらなかったのか。そこから私たちが学べることは多いはずです。

わずか33歳の若さで暗殺され、短い生涯の中では成し遂げたというより、やりたくてもなしえなかったことのほうが多かったことでしょう。

次ページ龍馬が目指した第3の道
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事