濃厚接触者未満の子ども、悩ましい外出の判断基準 「検査で判断する手もある」久住医師が解説
子どもが濃厚接触者でないか、確証が持てないというのは、東海地方に住む女性(41)。小6と小4の息子2人が通う学校で感染者が複数出て、2週間休校になったが、陽性になったのが誰なのか、「個人情報」を理由に何も教えられなかったという。
「息子とよく接触する子なのかどうかわかりません。学校に質問すると、『濃厚接触者には、個別で連絡しています』とのこと。聞かなければ、子どもに感染の可能性があるかどうかさえわかりませんでした」
ただ、学校が濃厚接触者を判断するのも不安だという。
「先生はクラスや習い事で、誰と誰が接触しているか把握しているかもしれませんが、公園で誰と遊んでいるのかまでは知っているのでしょうか」
さらに、習い事ではさまざまな学校の子どもが交じる。別の学校の保護者から警戒された人や、「塾に行くなんておかしい」と怒鳴られた人もいたという。この女性は言う。
「休校になって、濃厚接触者ではなくても習い事に行っていいのかがいちばん悩ましかったです。うちの場合は、英会話は飛沫が飛びそうなので休ませましたが、塾は、小6の息子にとって、中学受験が終わったばかりで、先生からの言葉を待っているだろうと行かせました」
検査で判断する手も
都内の人材紹介会社勤務の女性(37)も頭を悩ませる。
「小学生になると、1人で公園に遊びに行きます。誰とどれくらいの接触があったのか親にはわかりません。公園ではおやつを友達と分け合うようですが、ちゃんと黙食ができているとは思えません」
「濃厚接触者未満」は、外出についてどう判断したらいいのか。ナビタスクリニック(東京都)の久住英二医師は、濃厚接触者でないなら外出して構わないが、検査で判断する手もあると言う。