オミクロンで小売業界が直面している「超地獄」

スタッフが感染や濃厚接触で次々と離脱

百貨店のメーシーズは、CDCの方針にのっとって感染した従業員の隔離期間を短くすると発表した (Jeenah Moon/The New York Times)

レジ前には長い行列ができ、試着室は使えず、陳列棚からは商品が消え、営業時間は短縮される。そして新型コロナウイルスに感染する恐怖の中、マスク着用を拒む顧客とのもめ事が今シーズンも続く――。

今、小売店の従業員はオミクロン株による新たな感染の波でへとへとになっている。感染が急速に拡大し、働ける人が減ってしまったためだ。

従業員は隔離ガイドラインの変更に右往左往

確かにオミクロン株は、とくにワクチン接種済みの場合、デルタ株に比べ入院率が大幅に低下したことがデータから明らかになっている。それでも感染や濃厚接触者の新たな増加は小売業界に影響を広げている。

従業員は隔離ガイドラインの変更に右往左往させられる一方、学校や保育施設の閉鎖・休業で育児のやりくりにも苦しんでいる。コロナ禍が始まったころに支給されていた「危険手当」も多くの場合、今では打ち切りとなっている。小売業界には、ワクチン接種や検査の義務化に消極的な会社も多い。

「これなら、そんなに悪くないという状況にまで回復してきていたのに、いきなり新たな変異株が現れて、みんな感染してしまった」。そう語るのは、マンハッタンのハドソンヤーズにあるH&Mで働くアータヴィア・ミリアムだ。ミリアムが勤務するのは観光客に人気の店舗で、「人手不足の中、2倍に増えた来店客に対応しなければならず、(仕事量に)圧倒されている」と言う。

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