長谷工コーポレーションの勝算、東急綱島駅近辺で“ドミナント施工”に挑む

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長谷工コーポレーションの勝算、東急綱島駅近辺で“ドミナント施工”に挑む

首都圏で最も人気のある沿線といわれる東急東横線。渋谷から多摩川に架かる鉄橋を渡ってすぐの武蔵小杉駅(川崎市中原区)は、駅前で超高層のタワーマンションの建設が続いており、販売状況は極めて良好だ。この陰に隠れがちだが、渋谷駅から最短で19分の綱島駅(横浜市港北区)では、ファミリータイプの分譲マンションが建設ラッシュで、即日完売の物件も出ている。

 とはいえ、綱島の場合、武蔵小杉のように徒歩数分という駅近の高額物件というより、バス利用を前提とした「駅遠」のリーズナブルな物件の分譲が目立つ。この点で職住近接を好む武蔵小杉の購買層とはダブリはなく、公園や商業・教育施設に比較的恵まれた立地を好む子育て重視世帯の関心を集めている。

この綱島エリアで販売中の分譲マンションだが、新聞の折り込みを見て驚かされるのは、設計監理と施工の欄に長谷工コーポレーションの社名が目につくことだ。

地図のように、綱島駅から半径1.8キロメートル圏内に集中する6件(1つは計画)が長谷工の手掛けるプロジェクトで、いずれの物件も売り主である不動産デベロッパーは異なる。

■長谷工が設計・施工を手掛ける綱島周辺の物件
6物件は、それぞれ交通の便や立地条件または価格帯、仕様で一長一短がある
※赤いマークが物件の位置、マークのクリックで物件詳細を表示


より大きな地図で 長谷工が設計・施工を手掛ける綱島周辺の物件 を表示

さらに物件ごとに詳しく調べると、これらの物件には共通項が浮かび上がった。東芝、トーモク、日本無線、松下通信といった大手メーカーが手放した大規模な工場や社宅の跡地を仕入れて、長谷工が不動産デベロッパー側とともに、7~8階建ての中層マンションを施工していることだ。

綱島で分譲マンションの集中施工を手掛ける長谷工の狙いはどこにあるのだろうか。

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