衣装に「受けよう検診」、リングに立つ彼女の正体 女医の彼女が30歳でプロボクサーになった理由

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
病院で医師として働いているときの高橋さん(写真:本人提供)

ミーハーな気持ちから始めたボクシングでしたが、ほかにも仕事へのプラスの影響がありました。中でも大きかったのは、患者さんへの対応の仕方が変わったこと。

患者さんのさまざまな事情を理解できるように

例えば、診察の結果からすぐにオペが必要な患者さんから、「手術を延期したい」と言われたとき。理由を聞いたら、「大事な演奏会があるから」とのこと。

ボクシングを始める前の私は、「なぜ? 病気の治療が最優先に決まってるでしょ?」って考えていたんですよ。それは医師として当然の考え方かもしれませんが、今はそうじゃない考え方もあるのだとわかる。

いろいろな考え方の人がいて、いろいろな人生があって、中には自分の健康よりも優先したい大切なことがある人だっている。そうした事情を理解したうえで妥協点を見つけなければ、納得できる治療にはなりません。

そう思うようになったのも、ボクシングにハマったことがきっかけ。「たとえ健康的な生活が続けられたとしても、『好きなこと』ができないならそれは幸せなのか?」と思ったからでした。

(写真:本人提供)
次ページ大切なのは自分の意思とリスクの見極め
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事