衣装に「受けよう検診」、リングに立つ彼女の正体 女医の彼女が30歳でプロボクサーになった理由
都内の大学病院で働く産婦人科医・高橋怜奈さんは、世界初の“女医ボクサー”だ。医師として働くかたわら、30歳でボクシングのプロテストを受け、ライセンスを取得した。
ボクシングにはケガのリスクが付き物。実際にボクシング関係者からは「医者なんだから、何かあったら大変だからボクシングはやめておいたほうがいい」と言われたこともあったという。
それでも高橋さんは「迷いなく挑戦することを決めた」と振り返る。なぜなら人生は一度きりだから。
やりたいことに軽やかにチャレンジする高橋さんの、「自分らしい生き方」の根底にある思いをたどる。
「産婦人科医としての初心」
産婦人科医として働き始めて6年が経ち、30歳を迎えたときに、ボクシングのライセンスを取得しました。
それから約5年間、世界初の“女医ボクサー”として活動。2021年10月にプロは引退しましたが、今も趣味でボクシングを続けています。
格闘技未経験だった私がボクシングを始めたきっかけは、友人の誘いで観戦したボクシングの試合。元世界チャンピオンの内山高志選手の試合を見たのですが、もう本当にかっこよくて。
ちょうど産婦人科の仕事にも余裕が生まれた時期だったので、「この選手がいるジムに入りたい!」と、すぐに入会しました。
だから最初は彼の追っかけ半分、ボクシングをやってみたいのが半分っていう感じでしたね(笑)
実際に女医ボクサーとして活動を始めると、珍しさから興味を持ってくれる人が増えました。