AIで「お世話になっています」を英訳してみると 進化するAI翻訳、語学スキルはいらなくなる?

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① 2010年から2019年までの10年間で、日本の農家は100万人近く減少し、日本は岐路に立たされています。一方で、耕地面積の縮小、世界人口の増加、そしてもちろん、気候変動という世界的な課題も迫ってきています。
② 2010年から2019年までのわずか10年ほどで、日本の農家人口は約100万世帯ほども減少し、危機的な岐路に立たされています。そしてそれと同時に、耕作可能な農地の減少、世界人口の増加、そして気候変動といった世界規模の課題にも直面しています。

さて、どちらがAIの自動翻訳かわかりますか?

AIと人による翻訳の微妙だけと重要な違い

実は①がDeepLによる翻訳、②はレノボの日本語ページでネイティブがチェックを入れた日本語です。甲乙つけがたいという感じではないでしょうか。もう自動翻訳もここまできているということです。

わずかな違いとしては、例文で示した「leaving the country at a crossroads」をAIは「日本は岐路に立たされています」と訳しています。日本という単語が入っていませんがThe countryはTheがついていますから、文脈上それ以前に出てきている「日本」のことであるとAIは解釈しているのでしょう。そして「岐路に立っている」とは言わず「岐路に立たされている」という受け身が一般的な日本語の言いまわしてあることも知っているのでしょう。こうした意訳をしてしまえるところまでAIは進歩しています。

しかし一方で人間が訳した文は「わずか10年ほどで」「危機的な岐路」と意図的に加筆しています。環境問題、農業人口問題の深刻さをテーマとしたこの文章の重みを理解したうえで必要な意訳をしたと言えます。

AIの意訳が言語のルールに則って行われているのに対し、人間の意訳はその文の意図を理解して適切なトーンにするための意訳です。この違いは微妙ですが、結構重大な違いではないかと思います。

実は私は前述したとおり任天堂の横井軍平さんを尊敬していまして、横井さんにまつわる評伝を勝手に英訳するというひそかな趣味を持っていたりもするのですが、翻訳をして毎回苦労するのがこの日本語と英語のニュアンスを合わせるということです。

ここでお題である「英語スキルは今後も必要なのか?」という点について考えてみます。

結論として私は引き続き外国語のスキルは必要だと思っています。むしろ本当の意味でバイリンガルであることが重宝がられる時代になるのではないかと思います。

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