2022年、不調知らずの体を維持する最強の食テク 最も多く摂るべき栄養素は意外なアレだった

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続いて主菜についてです。

主菜の肉や魚、大豆・大豆製品は、脂質とタンパク質の供給源です。脂質はホルモンや細胞膜などの材料となり、タンパク質は筋肉や皮膚をはじめとしたあらゆる細胞と細胞間を埋めるコラーゲンを構成する材料などになります。

脂質も重要な栄養素なので、肉の脂身は一切摂らないような極端な油脂のカットは不要ですが、鳥皮、カルビのような脂肪の多い部位は避けるか、少量に抑えるかにしましょう。現在の日本の食生活では魚より肉を摂る機会が多いので、1日1食は魚料理を摂ることを目標としましょう。

肉に多く含まれる飽和脂肪酸は摂りすぎると、LDLコレステロールと中性脂肪が増えて、動脈硬化を招きやすくなるからです。

逆に魚(特に青魚)に多く含まれる不飽和脂肪酸は、動脈硬化を防ぐ働きがあり、また体で作ることができない必須脂肪酸が多く含まれています。

ソース類のかけすぎでカロリー超も

主菜でもう1つ気を付けたいのは、調理法とソース類です。この2つによってカロリーが大幅に増えやすくなります。揚げ物は1日1品以内に抑え、ソース類のかけすぎに注意しましょう。

最後は副菜です。

副菜は主に野菜、きのこ、海草などで構成されます。これらは代謝を助ける働きがあるビタミンや、体内環境を保つミネラル、腸内環境を整える食物繊維を多く含んでいて、体調の維持には欠かせません。

1日に必要な野菜は350g、1食あたり120g程度といわれています。毎食大きめのお皿に1品、小さめのお皿なら2品の副菜を摂ることができれば、カバーできます。外食では副菜が不足しがちなので、サイドメニューで追加しましょう。

副菜で不足しがちなのは、βカロテンを多く含む緑黄色野菜。βカロテンは体内で細胞の粘膜を保護して、抵抗力を高めるビタミンAに替わる大切な栄養素です。ニンジンやホウレンソウ、アスパラガス、チンゲン菜など、色の濃い野菜を積極的に選ぶようにしましょう。

トウモロコシやカボチャ、イモ類は副菜ではなく、主食と考えてください。摂る場合はその分、主食の量を減らしましょう。サラダはドレッシング類によってカロリーが大幅に上がりやすいので、かけすぎに注意してください。

最後は汁物。

実は、私たちにとって糖質以上に必要な成分は水です。水さえあれば、人は1週間以上何も食べなくても生きていけますが、水は3日飲まなければ生命の危機に至ります。

この意味で食欲の正体の半分は「水分欲」であるといえ、水分が不足すると食欲が増し、逆に水分をしっかり摂ると過度な食欲が抑えられ、食べすぎを防ぐことができます。和食なら味噌汁、洋食ならスープを付けましょう。ただし、イモ類を具としたみそ汁やポテトポタージュ、コーンポタージュは主食の二重摂りとなるので避けましょう。

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