JRAがコロナ下でも「DXの勝ち組」になれた理由 「総売上高」は10年連続増、ついに3兆円を回復

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2021年の有馬記念は強い3歳馬エフフォーリアが優勝。競馬ファンは「納税での貢献」をもっと誇ってもいいかもしれない(写真:東京スポーツ/アフロ)

読者の皆様、あけましておめでとうございます。

普通であれば、年の初めには2022年の国際情勢や世界経済の展望を書くのが本筋なのであろうが、今回はひとつ、この「市場深読み劇場」でしか書けないネタをご披露することにしたい。

JRAは2021年も3000億円を国庫に納めた

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

2021年12月28日の発表によれば、2021年のJRA(日本中央競馬会)総売り上げは3兆0911億1202万5800円と、3兆円の大台を突破した。前年比3.6%増であり、10年連続の上昇となった。

コロナ下でエンタメ業界全体が打撃を受ける中にあって、競馬界も一時は「無観客競馬」を余儀なくされ、場外馬券売り場(ウインズ)を閉鎖したりもした。ところが、「おうちで競馬」が定着したおかげで、「巣ごもり消費」の追い風を受けたようなのである。

ちなみにJRAの総売り上げは、正しくは「売得金」(ばいとくきん)と呼ぶ。その定義は、「勝ち馬投票券の発売金からレース前に走るのをとりやめた馬などの馬券に対する返還金を引いたもの」 である。JRA自体は、それ以外にグッズの販売や競馬場での飲食など、さまざまな事業も行っている。ここでは純粋に、「1年間で馬券がどれだけ売れたか」を集計したのが売得金ということになる。

なぜこのデータが重要なのかといえば、売得金=勝馬投票券(馬券)のうち10%が国庫納付金となるからである 。つまり2021年における3兆円の売得金は、3000億円が国の一般財源となることを意味している。

その4分の3が畜産振興に、4分の1が社会福祉に活用される。「馬券の控除率は25%」であることは、競馬ファンであればどなたもご存じであろう。しかるに100円の馬券を買うと、その時点ですでに10円の納税を済ませたことと同じなのである。

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