「キャラクター化」される、新幹線電車 ママ鉄も大好き!鉄道グッズ&おもちゃの新潮流

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山陽新幹線の公式キャラクター「カンセンジャー」は500系新幹線電車をモチーフとしたヒーロー

このことから、同新幹線の公式キャラクターとして500系をモチーフとしたヒーロー「カンセンジャー」を2012(平成24)年にデビューさせた。以後、各種イベントに登場。マナー向上などの呼びかけなどに用いている。

それに先立つ2009(平成21)年には、一部の500系編成の8号車(新大阪側先頭車)の運転台背後に模擬運転台を取り付け。子供に自分が運転しているかような感覚を味わってもらう試みを行っていた。

さらに2014(平成26)年にはタカラトミーの「プラレール」、パナソニックの「エボルタ」とのコラボレーションで、500系の編成1本の1号車の座席をすべて撤去し、プラレールの大型ジオラマ、子供向け運転台、プレイゾーンを設置。プラレールの世界を表現した空間を持つ「プラレールカー」に改装し、7月19日から検査時を除く毎日、新大阪〜博多間の「こだま」1往復で運転している。

観光客誘致に一役買う「鉄道ホビートレイン」

「鉄下」でも人気が高いE5系を持つJR東日本でも、「Project E5」と題して、そのE5系が変形するロボットを2014年6月の「東京おもちゃショー2014」でデビューさせ、話題を呼んだ。これはその後、8〜9月には、大宮の鉄道博物館でも展示されている。

もくろみ通り、「四国の新幹線」は観光客のアイドルとなった

極めつけは、JR四国の予土線・宇和島〜窪川間にて2014年3月15日より運行を開始した「鉄道ホビートレイン」だろう(1ページの写真も同様)。

普通列車用気動車1両に0系新幹線電車の前頭部を模したユニットを取り付け、車内には0系の転換クロスシートやHOゲージ鉄道模型のショーケースを設置したもので、ローカル鉄道への観光客誘致の一環として企画された。

これはプレス発表されると物議をかもしたものの、実際に見れば「実物大の鉄道おもちゃ」と感じ取ることもでき、見て楽しい、乗って楽しい列車として静かな人気を呼んでいる。

四国にはまだ新幹線がなく、子供たちに0系の姿を見せてやろうとの発想から生まれた列車だが、やはり新幹線のキャラクター性が活かされた、好例であろう。

土屋 武之 鉄道ジャーナリスト

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つちや たけゆき / Takeyuki Tsuchiya

1965年生まれ。『鉄道ジャーナル』のルポを毎号担当。震災被害を受けた鉄道の取材も精力的に行う。著書に『鉄道の未来予想図』『きっぷのルール ハンドブック』など。

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