山手線新駅から読み解く品川再開発の行方 13ヘクタールに及ぶ大規模再開発の中核が明らかに
山手線では1971年にできた西日暮里駅、京浜東北線では2000年に誕生したさいたま新都心駅以来の新駅誕生となる。
JR東日本は6月3日、定例の社長会見で田町・品川間に新駅を設置することを明らかにした。これまで報道ベースで新駅構想が取りざたされていたが、正式に発表した形だ。
場所は、田町駅から南へ約1.3キロメートル、品川駅から北へ約0.9キロメートルの地点。山手線と京浜東北線が停車し、両線が走る位置は今より東側に移す予定だ。暫定的な開業時期は2020年。五輪の開催時期を1つの目安とし、これに間に合わせることを目指す。駅名については未定で、今後公募も含めて検討していくという。
イメージ図から読み取れること
「新駅とまちが一体となった象徴的なにぎわい空間」。JR東日本が新駅の特徴として掲げる言葉だ。イメージ図には巨大な屋根の下に、緑あふれる開放的な駅舎が描かれている。駅の入り口となる2階部分には人が往来する広場を作り、1階部分はバスや自動車用のターミナルを整備する。
左図は西(陸)側(国道15号線側)から新駅を見たものだ。これを見る限り、東(海)側の芝浦方面への通路はない。
ホームは線路別島式2面4線の形態。田端―田町間のように、山手線と京浜東北線が同一方向・同一ホームという形式ではなく、品川駅と同様、各線のホームが別々となる形だ。
都営地下鉄と京浜急行電鉄が走る泉岳寺駅から300メートルほど南東の場所に位置するため、昇降設備などを設置し、乗り換えの利便性を図ることも検討している。さらに、新駅の南東側にはJR東海が運行する東海道新幹線の品川駅があり、その地下には2027年度の開業を目指すリニアの始発駅が建設される予定だ。リニアについて意識はしているが、今のところ、連絡通路などの具体的な設置計画はないという。
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