新規事業に苦戦する人々がわかってない失敗法則 ビジネスモデルを具現化しやり切る為に必要な事
新しいことを始めるのには大変なエネルギーが必要である。超えなくてはならない難題も多い。その難題を超えるためには、ビジネスモデルへの思い入れや熱意があると大変に強い。例えば、自らやりきることができると確信するビジネスモデルを構築し、自らその実現に関わることができれば心強い。これだけでビジネスモデルの質は格段に上がるだけではなく、パーパスでもある価値提供の背景や思いで結束したチームでの取り組みができるようになるからである。
何が起きるかわからないなら多様性が大事
また、新規事業の立ち上げはやってみないとわからないことだらけである。さまざまなバックグランド、経験、性質を持つメンバーをそろえることで、その対応の幅は広がる。やるべきことがある程度決まっており、早く確実に正確に進めることが重要なのであれば、機械のように互いに「あ・うん」の呼吸で動くことができるチームが力を発揮するかもしれない。
しかし、何が起きるのかわからない中では、多様性(ダイバーシティ)が力を発揮する。何が起きても何らかの知恵があるからである。従来の経験や得意分野、年齢、人種、性別などの属性、色々な個人が互いに尊敬しあってパーパスで結びつき、チームとして一体となったときに、大きな成果を上げることができるチームが完成する。
実務上は、大きな方針を決めた後に、ビジネスモデルの構築に関わった役職者の庇護の元、実際にビジネスを長く担っていく若手に具体的な推進を任せるというアプローチがあろう。昨今、I&D(インクルージョン&ダイバーシティ)の取り組みの機運が高まるが、この動きは本質的な個の多様性の取り組みにまで昇華させることができれば、組織の実行力を大きく拡大させる期待が持てる。
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最後に、ビジネスモデルの実現においても柔軟、臨機応変であることは重要である。少しやってみる、起こったことを見つめて一歩引いて修正点を考える、これを繰り返す。これを繰り返しているうちに、気づいたら新規の事業が立ち上がっているはずである。
前回:「『客が置き去り』新規事業にありがちな3つの盲点」(12月25日配信)
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