新規事業に苦戦する人々がわかってない失敗法則 ビジネスモデルを具現化しやり切る為に必要な事

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新規事業に取り組むのにはいくつもの理由がありうる。この理由や背景を明確にし、どの程度の成果を期待するのか、そして、どの程度の投資や時間を要するのかを明確にする。

前提条件を明確にする

まず、常に新しい事業を模索して取り組み続ける場合。社内ベンチャープログラムに積極的なケースがこれに該当する。一定のKPIによる投資やスピンオフの方針を決めておく。これにより関係者も取り組みの方向性が明確になる。(新築型)

次に、本業の今後の行く末が明るくないとわかっている際に、移行先のビジネスを立ち上げて準備しておく場合。この場合、新規事業を実現するチームは独立してビジネスを立ち上げていくが、ある程度の時間軸を想定しつつ、旧来の事業からの主役交代を目指す。(別棟建て増し・引っ越し型)

最後に、本業は残るものの大きな変革をしないといけない場合。従来の本業に取り組みつつ、同じ組織が従来の事業と連携しつつ全体として新たなビジネスモデルを目指す。実現においてはいちばん難易度が高いケースである。新しいビジネスモデルの構築と、従来のビジネスモデルの変革が同時に起きなくてはならないからである。チーム全体に然るべき 危機感とビジョンが共有されていなければならない。(改築型)

大きく以上の3の目的、役割を明確にすることで相応の体制、進め方を確保し、想定される期待値で取り組むことが重要である。短期的に成果を期待するものと、我慢して長期的に大きく育てなくてはならないものとでは取り組み方が異なる。この切り分けを明確にすることで、本来であれば試行錯誤しつつ続けるべきであった、あるいは、早期に撤収するべきであったという後悔が少なくなる。

新規事業にもトレンドはある。例えば、サービス化やソリューション化、PaaS (Product as a Service)、SaaS(Software as a Service)、MaaS(Mobility as a Service)など多くの略語もある。あるいは、デジタルビジネスに関連して、プラットフォーム化、DTC(Direct to Consumer)などもある。

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