新規事業に苦戦する人々がわかってない失敗法則 ビジネスモデルを具現化しやり切る為に必要な事

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わが社も流行りに乗ってと新規事業化を志向するが、元来商品を販売することを中心に事業を構築してきた場合、急にサービスで身を立てろと言われても難しい。また、従来顔の見えている法人を相手にしてきたのに、急に個人の消費者向けのビジネスをするのも大きな変化である。儲けの型が全く異なるからである。この場合、多くの新しいケイパビリティの構築が必要となる。その時に強い味方になるのは、自社のカルチャーである。

カルチャーを活かす

企業文化やカルチャーというと、新規事業や事業の変革においては変革するべき対象として語られることが多い。実際、伝統ある企業においては特に、新しいことに挑戦する、あるいは、顧客と正面から向き合うという新しい行動を喚起していくことは必要であろう。

しかし、その企業が長年継続してきた土台となってきた企業文化は大きな味方になりうる。質実剛健な文化、何事も楽しくやりたい文化、研究熱心な文化、多様な企業文化がありうる。これらは深く組織に根付いているだけに、ビジネスモデルの構築において、そして何より実現において上手に活用することができれば新しいビジネスモデルの実現を本質的な取り組みとすることができる。

逆に、自社のカルチャーと本質的に相いれないビジネスモデルを実現させようとするのはあまり得策ではない。どうしても必要な場合には、従来の組織とは別の新しい組織によって新規事業を実現させることを検討するのが良い。

ビジネスモデルの実現は、可能な限りビジネスモデルの設計に関わったメンバーが望ましい。また、同時に、さまざまなバックグラウンド、経験を持つメンバーを選びたい。パーパスで結束する多様性のある組織は強いからである。

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