2022年の株式市場は「大荒れの年」になりそうだ 「壬寅(みずのえとら)」は常識が覆される年

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さて、「壬」(みずのえ=西暦では末尾が2の年)は、になう(任命・任用等)、はらむ(懐妊・妊娠等)、へつらう、の意味がある。ずばり、人事の年。相場では、来るべき春に備え、草木の根が地中で耐えている状態だ。

十干と十二支の組み合わせは、60種類(周期)だ。10(十干)と12(十二支)の最小公倍数が60だからだ。60年経つと、生まれた年と同じ干支(えと)になり、暦が戻る。60歳で還暦のお祝いをするのは現代にもしっかり受け継がれている。ちなみに、これらは記号のようなもので、かつてはそれぞれを組み合わせて数字のように使われていたようだ。

2022年の株式市場は大揺れの展開に

2022年はこの壬に寅が組み合わされることになる。この2つの文字が意味することは、『雪解けの海を渡る虎』だ。

壬は女偏なら「妊」となる。「生み・産み」は「海」に通じ、母なる海という言葉があるとおり、「海や大河」を意味する。

「冬の寒い夜、じっと我慢の末、新しいものが生まれる」と解釈できる。また寅(虎)は、さんずいをつけると「演」。演には、「水流が長く伸びる・川の水が地面に染み込みながら遠くへ流れていく」等の意味がある。

以上のことから、2022年は、今までの常識が覆され、時代にあった新しい常識が摸索され始める1年になるとみている。

株式市場は、市場参加者の迷いや葛藤が入り乱れ、ボラティリティ(変動率)の高い大揺れの展開になることも、十分に警戒すべきだ。

参考までに、2022年の60年前(1962年、昭和37年)を振り返ってみよう。

日経平均株価の推移をみると、1月の初値1425円、2月14日に年高値1590円まで上昇したものの、10月のキューバ危機により10月29日には安値1216円まで急落、その後年末には1420円まで値を戻した。結局、年間騰落率は▲0.8%だった。

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