2022年の株式市場は「大荒れの年」になりそうだ 「壬寅(みずのえとら)」は常識が覆される年

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一方、壬の年の相場はどうだろうか。壬年は、実は平均騰落率では十干中1位なのだが、勝率でみると4勝3敗と6位と結果は今ひとつだ(上昇年は、1952年・1972年・1982年・2012年。下落年は、1962年・1992年・2002年)。

壬の年は中国の動向に注意が必要

壬は、過去の10年サイクルを振り返ると歴史的な天井・底値の前後1年や、日本の指針を決めるような出来事が多いようだ。特に注目したいの中国の動向だ。

例えば、1972年は、5月15日にアメリカから日本に沖縄が返還された。また7月7日には日本列島改造論を発表した田中角栄首相が誕生。9月25日には中国を訪問、同月29日に国交を回復している(日中国交正常化)。

また、1982年は、その1カ月前の1981年12月に中印国境交渉が19年ぶりに再開。1992年は、中韓国交樹立。2002年は、1カ月前の2001年12月に中国がWTOに加盟。2002年の1月には台湾がWTO加盟。2012年に関しても共産党大会が開催され、3カ月後の2013年3月14日に習近平氏が中国の国家主席に就任している。

2022年の中国の政治日程は、①2月4日~2月20日「北京冬季オリンピック」②3月5日「全国人民代表大会」③9月29日「日中国交正常化50周年」④秋「22年中国共産党大会」(5年に1回開催の共産党大会で党総書記のまま3期目5年続投か、党主席制の導入へ)だ。しっかりチェックしたい。

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