「サラダ無人販売」がランチ時間にもたらす革命 商品を取り出して、スマホでネット決済する

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丸ビル地下1階、デリなどが並ぶ一角に設置されたCRISP STATION。好きなサラダを選び、持ち帰るだけという、10秒で済む新たな購入体験を提供する(筆者撮影)
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コロナで大いに進んだのが、小売店や飲食店などでのキャッシュレスと非接触化。そして無人で商品をやりとりできる自販機も、今、注目が集まっているツールだ。冷凍ラーメンや餃子、地域の物産など、さまざまユニークな自販機がメディアで紹介されている。

2020年末の自販機および自動サービス機(両替機や自動精算機等)の普及台数は404万5800台。普及台数は2000年に560万台を突破後ゆるやかに減少しているが、2020年はリモートワーク、外出自粛などの影響で全体の5割以上を占める飲料の自販機については前年より3.8%減少。一方、対人接触におけるリスク低下の意味合いから、食券販売機などは2.6%増加しているという(日本自動販売システム機械工業会調べ)。

飲料自販機については飽和状態にあるとは言え、withコロナ社会では人を介さずに購入できる自販機へのニーズは高い。さらに非接触、キャッシュレス化が進めば、自販機全体の市場可能性はまだまだ期待できそうだ。

サラダの自動販売機とサラダの無人販売システム

今回は、これらコロナの社会状況を反映した、2つの新しい取り組みを紹介する。

一方は、有機・無農薬野菜にこだわったサラダの自動販売機「SALAD STAND」。AIを搭載した先進的な自販機を採用しているところがポイントだ。

他方、自販機ではないが、同じサラダの「CRISP SALAD WORKS」が、商品やお金のやり取りに人を介さない、無人販売システム「CRISP STATION」を東京・丸の内でスタート。こちらはコロナの影響というよりは、“購買体験のアップデート”を目指した取り組みだという。

まず前者から紹介していこう。

SALAD STANDを提供するのは株式会社KOMPEITO。野菜にこだわった置き型社食「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」を展開する企業だ。同サービスで蓄積した野菜やフルーツ商品の販売、食品保冷配送の物流ノウハウを活用し、2020年11月10日、サラダの自動販売機のサービスを開始した。

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