歴史的高値の今こそ役立つ「株価チャート」分析術 上場来高値が相次ぐ中では長期の視点が大切だ
上場来高値は2000年につけた1万6950円。今年は11月17日に1万4625円まで迫った。だが、その後反落し足元では1万3000円台まで下げている。はたして上場来高値を更新できるのか。
結論としては、更新は難しいと考えている。
人気株を見る手がかりになる「PSR」
ソニーは2018年3月期、20年ぶりに連結営業利益が過去最高を更新した。その好業績で人気化するのではと思ったが2018年後半から2019年にかけて株価は下落した。
人気株かどうかを見るにはPSR(時価総額を売上高で割った数値)が1つの手がかりになる。これは経験則だが、ソニーのような大企業のPSRが1倍を超え、時価総額が売上高を超えてくると、株式市場での人気が加速し、株価上昇に拍車がかかる。
ソニーが1倍を超えたのは2020年初め。コロナショックによる下落が、ちょうど跳躍前のしゃがみ込みのような形となり、急角度で上昇。今のPSRは1.7倍に達している。
この水準は、ソニーのような大型株では過熱気味といえる。2020年安値から今年高値まで2.8倍も上昇した。11月の月足は長い上ヒゲを付け、高値警戒感がある。2000年ITバブルの異常値としてつけた最高値を更新するにはまだしばらく時間がかかるだろう。
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