資産3億の個人投資家「トヨタは成長株」と思う訳 決算短信を分析すれば見えてくる企業の実力
トヨタのキャッシュフロー計算書を読み解く
私がウォッチしている成長企業の中には、日本一の時価総額を誇るトヨタ自動車も入っています。
言うまでもなく日本を代表する自動車メーカーですが、私は成長株として見ています。最近は自社を「モビリティカンパニー」と呼び、自動運転技術や水素エンジン、全固体電池など次世代成長分野への投資を進めています。
日本一のトヨタ自動車でも2021年3月期決算のキャッシュフロー計算書(CF)は1ページだけの簡単なものです。注目すべきポイント5カ所を赤字で示しました。
現金及び現金同等物の残高とは、会社がその決算期にどれだけの現金や預貯金など現金同等物を保有しているか、その残高を示したものです。
企業活動には何かとお金が必要ですから、原則としては残高が大きいほど好ましいですが、利益を生み出すことに活用できていない現金が多く内部留保されていると資本効率が悪化しますので、投資家から敬遠されることもあります。また、極端に少ないと資金ショート=倒産のリスクが高くなります。
その決算期に企業が現金を稼いで、期首(①)と比べて期末(⑤)に残高が増加していると、経営状況は良好と判断できます。
小幅のマイナスはあまり気にする必要はありませんが、3年5年単位で見ると右肩上がりに増加していくのが健全な状態です。
上場から日が浅い新興銘柄の場合、上場による資金調達でキャッシュ残高が非常に潤沢ですが、通常はその後、成長のための先行投資で減っていきます。同様に増資や借り入れで資金を調達した場合も増加します。
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