日本企業が「GAFA+X」に謙虚に学ぶべき7大教訓 「本書は2022年を生きるヒントが詰まっている」

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教訓7:消費者に直接販売できる仕組みを築く

アップルは、高価で収益性の高い製品を顧客に直接販売しています。このように、消費者に直接アプローチできる仕組みは、継続課金モデルと並んでデータ時代の勝者を生み出すと言えます。

別の業界で直販に成功している有名なケースは、電気自動車のテスラと、ソニーのゲーム製品でしょう(ソニーはサブスクリプションの成功事例でもあります)。ほかにも、直販に変わったことで業態が急拡大した会社はいくつかあります。

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消費者に直接アプローチできると、マーケティングのテストが簡単にできますし、広告とは違った形で消費者に対するフックをつくれます。

顧客の想いや反応を知らなかった会社が、顧客と接することで発見や学びを得る。顧客と接することでどんな学習ができるかは、この時代に決定的に重要になります。

自社サイトで買ってもらえるのであれば、どのキーワードにおいて注目が集まるのかなど、実験ができますよね。ドラッカーも言っていますが、買っていないお客様の情報をどう知るかも重要です。サイトにアクセスしたけど買っていない、キーワードに反応したけど見ずに帰ったという履歴は、価値あるヒントですね。

直接販売は、学習の機会と考えなければいけません。「仲介業者に払う手数料を抑えるために直販にする」などと考えると、おそらく失敗します。当初は手間もかかり、頭を使わなければならないからです。直販によってどういう学習が始まるかという捉え方は、もっとクローズアップされてもいいと思います。

7つの教訓で日本企業ならではの発展を目指す

以上、『GAFA next stage』から読み取れる7つの教訓をご紹介しました。

教訓1:「テックを取り入れる」のではなく「テック企業になれ」
教訓2:「ユーザーレビューが支配する時代」に対処せよ
教訓3:「ブランドの破壊者」というブランドはいまだ有効
教訓4:あらゆるものが分散化する時代の「中心点」を目指す
教訓5:「継続課金」によって強固な財務基盤を築く
教訓6:他社をコントロールするモデルを構築する
教訓7:消費者に直接販売できる仕組みを築く

このような戦略を自社に組み込んでいくことで、たとえGAFA+Xのような巨大テック企業が攻めてきたとしても、彼らとはまた別の形で生き残り、新たな成長機会を見つけることができるはずです。

そのための学びとして、ぜひ本書を読んでいただきたいですね。

(構成:泉美木蘭)

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