中学受験目前「魔の月」に気をつけたい危険な兆候 安浪京子先生が語る「やりすぎ」はこう起こる

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安浪 京子(やすなみ きょうこ)/算数教育家、中学受験専門カウンセラー。株式会社アートオブエデュケーション代表取締役。神戸大学発達科学部卒業。関西、関東の中学受験専門の大手進学塾で約10年、プロ家庭教師として約20年算数を教える。算数や受験に関わるイベントやセミナーの開催をはじめ、中学受験のあらゆる相談に答えるオンライン『中学受験カフェ』主宰。その熱血指導と、きめ細かいメンタルフォローが多くの親子に支持されている。『AERA with Kids』での中学受験に関する連載も好評。著書多数。
中学入試本番を控え、秋頃から12月にかけては、受験生の親にとって「魔の月」とも言われる。やる気がないように見える子どもにいら立ちを募らせ、つい暴言をはいてしまったり手が出たり。自分はなんてひどい親なのだろうと自己嫌悪に陥ることもあるかもしれない。
この難しい時期に、親として心がけておくべきことはなんだろう。教育虐待に突入してしまう家庭と、そうでない家庭では、どんなところが分かれ道になるのか? 中学受験や親の悩みに詳しい専門家3人のイベントから、受験を控えた「魔の月」に心がけておきたいことを全3回に分けてお届けします。
1回目は、保護者の信頼があつく予約が絶えない中学受験専門カウンセラー、算数教育家の安浪京子さんです。
(2回目は、毎年2500人以上の親の悩みに向き合う教育デザインラボ代表理事の石田勝紀さん、3回目は育児・教育に関して多くの著作があり、教育虐待の第一人者でもあるジャーナリストのおおたとしまささんが登場します)

「子どもに手を上げる」は、受験生の親なら誰もが経験?

中学入試本番を控えた、6年生の秋頃以降は、立て続けの模試でさまざまな判定を出されます。塾では過去問演習が始まり、親は受験校の絞り込みに必死になる時期です。このラストスパートの時期、親は「ここまで頑張ってきたのだから……」と、子どもにさらなる必死さを望みますが、実際は疲れや反発心も出てくる時期。親子の衝突が起きやすく、親たちがもっとも悩む時期にもなります。

そんな中で、ついヒートアップして、子どもにテキストを投げつけてしまったり、暴言をはいてしまったりと、後悔する親御さんも少なくありません。私が実施したアンケートでも、「テキストを投げたり、捨てたりしたことがある」という質問には、「ある」と答えた人が47%。「子どもに手を上げたことがある」という質問では、「ある」が52%、という結果でした。

むしろ、この時期に「修羅場を経験しない家庭はない」と言っても過言ではないでしょう。だからこそ、親にとって今まで知らなかった自分が出てくる「魔の月」と言えるのかもしれません。

アンケートでは、参加者の皆さんに「これって虐待かも?と思った瞬間」についても聞きました。心をえぐるようなつらい質問だったかもしれませんが、多くの方が具体的に書いてくださりありがたかったです。

そこからは、大きく分けて「暴言をはいてしまったとき」「手を上げてしまったとき」「強制したとき」の3つが、親が最も虐待だと危惧している行為だということでした。

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