バス乗り継ぎ旅「市町境を越える路線」の希少価値 震災10年津波被災地をたどる・北上南三陸町編

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石巻市の北上地区住民バス。終点の神割崎入口には市町の境を越えて南三陸乗合バスが乗り入れる(筆者撮影)
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宮城県沿岸部の公共交通機関を乗り継ぐ旅は、10月21日の午後、石巻市立大川小学校跡で手を合わせた後、すぐ側の新北上大橋を歩いて渡り、対岸の旧北上町に入った。

30分ほど歩くと大須という地区があり、石巻市の北上地区住民バスの停留所にたどりつく。このあたりの北上川は生活圏、行政区画を分かつほど幅が広い。住民バスも合併前の各町が運行していたものをそのまま引き継いでおり、実態は似たようなものであるものの、旧牡鹿町や旧雄勝町は「市民バス」、旧北上町や旧河北町は「住民バス」と名称が異なる。

南三陸町のバスと接続

旧北上町は現在の石巻市の東北端で母恋岬が太平洋に突き出ており、国道398号が半島沿岸の漁港を結んで一周している。

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北上地区住民バスは、この日の朝方、雄勝地区市民バスに乗り込んだ道の駅・上品の郷を起点に、旧河北町の中心地である飯野川を通って、神割崎入口まで走る。

神割崎はちょっとした観光地ではあるものの、行政区画としても、石巻市と南三陸町の境界だ。ひょっとして……と思い、南三陸乗合バス(ここも微妙に名称が異なる)の情報を調べてみると「当たり」。志津川から延びる戸倉線が神割崎まで来ており、北上地区住民バスと神割崎入口で接続している。行政区画が異なれば路線バスも途切れている例に泣かされ続けてきた身としては、ありがたいのひと言だ。

1日3本の神割崎入口行きが来るまでは時間があるので、愛宕神社前13時44分発の上品の郷行きで飯野川までいったん戻り、小憩の後、14時57分発で改めて神割崎入口をめざす。

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