「KPI設定なし」がビジネスに好循環を生む理由 「やりたいこと」を実現する余った時間の使い方

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「タイム・リッチ」であることを実現している1つの要素として現在、私の会社では、「今期売り上げの目標として1億円達成しよう」「○年後、10億円を目指そう」というようなKPIは一切設定していません。KPIを設定してしまうとその数字を追いかけてしまい、本当に「やりたいこと」を見失ってしまうことをこれまでのビジネス経験の中で体感してきたからです。

企業の経営方針はさまざまです。規模を求めて多くの人々に影響を与える事業もあれば目の前の人に商品やサービスを提供することもあります。

私が自分自身に言い聞かせていること、そして社員に伝えていることは、KPIを設定して規模を求めるのではなく、「今一番やりたいことは何か」そして、「やりたいことをしっかり伝えられるように準備をする」「それを実現させるために必要なことを考えておいてほしい」ということです。

もし、それを実現させるために資格が必要なのであればその資格を会社で費用負担して取得してもらったり、外部で学んできてもらいます。資金が必要であるのならば、その資金を調達してくるのです。私が経営する会社は自分自身や社員が心の底からやりたいことを実現させるために存在しています。そしてそのやりたいことは企業理念に合致しているのが大前提となります。

自分を見つめる内観の習慣化はお勧め

私が思う「タイム・リッチ」とは、「やりたいこと」に取り組んでいるような状態。忙しくなくて時間的に余裕があるという状態ではなく、自分の希望通りに時間が使えている状態ではないかと考えています。まったくゆとりがないのは問題ですが、少々忙しくても、「やりたいこと」に邁進している時間は充実しているのではないでしょうか。

私は書家なので、書を書く間に自分の内側を観る時間、内観の時間が自然に取れます。例えば、墨を磨るという所作の時間は単にボーっと磨っているのではなくて、何の字を書こうかなとか、どういうタッチで、どういう雰囲気で書こうかなとか考えるのです。

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