来春激変「高校歴史」暗記だけじゃない学びの中身 新設される科目「歴史総合」の3つのポイント

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新設される「歴史総合」の中身について解説します(デザイン:熊谷直美)

2022年度から高校での歴史科目が変わる。18世紀後半以降の近現代について、世界と日本の歴史を横断的に学ぶ「歴史総合」が新設されるのだ。

全員が必修の科目であり、これが歴史のイントロダクション的な役割を果たす。より詳しい歴史は、2年生以降に選択科目である「日本史探究」「世界史探究」で発展的に学ぶ。「探究」の科目は、現行の「日本史B」「世界史B」をベースに新たに設置される。

現行の学習指導要領では世界史だけが必修で、高校で日本史を学ばず卒業する生徒も少なくない。日本史と世界史を並行して学ぶ歴史科目が必要だとの声は、歴史研究者や教育関係者の間から以前から上がっていた。

生徒が主体的に学ぶことを重視

これまでの歴史教育が暗記に偏りすぎているとの指摘を踏まえ、歴史総合では、資料を活用し、生徒が問いを立てて主体的に学ぶことを重視する。

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歴史の出来事や変化に対し、「なぜそうなったか」といった問いを重視し、文献やインターネットで調べたり、教室で話し合ったりして、歴史への理解を深めるとしている。

つまり歴史総合は①世界史と日本史との融合であり、②生徒が歴史の問いに対して主体的に考えることができるようになることを目指すものだ。

週刊東洋経済11月15日発売号では「学び直しの『近現代史』」を特集。歴史総合の詳細やグローバルな視点での日本近現代史、世界と日本の近現代史がわかる60冊などを取り上げている。

では実際に歴史総合はどんな構成や内容なのか。特徴的なのが、近現代史を捉えるために3つの大きな枠組み(概念)を示して、時代を特徴付けていることだ。

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